2016年6月17日金曜日

「今もっとも新しいCGの使われ方とは何か」――3DCGホログラフィ

お久しぶりです!
今回は、私が「今もっとも新しいCGの使われ方」だと考えた3DCGホログラフィについて書いていきます

「3DCGホログラフィ」とは?

Dホログラムとは、レーザーを使い、特殊なフィルムを通して投影する立体映像技術のことです。3Dメガネをかけなくても、肉眼で映像を確認することができます。 (LIGINC. 「「3Dホログラム」で実現可能な、まるで未来みたいな表現技術の事例)
ホログラフィとは、3次元像を平面に記録・再生する技法の事です。言い換えれば、立体的な写真を撮ったり、観たりするための技術です。(物理のかぎしっぽ 「ホログラフィ」より)
メガネあり立体における疲れの要因である、目の焦点調節や両眼視差、輻輳を制御していないため、矛盾のない立体像を表示することができ、究極の立体表示方式とも言われています。(NHK ONLINE ワンポイント基礎知識「ホログラム立体」より)

・肉眼で
・3次元像を再生できて
・矛盾もない
究極とまで言われているんですね…!結構思い付きで調べたのですが、思っていたよりすごい笑



これを使って、ボーカロイド「初音ミク」のライブが行われたり、伊勢丹新宿でTIFFANYperfumeがコラボして、ショーウィンドウを飾ったりしていました。



Perfumeは渋谷で、3DCGホログラフィ(以下:Dホロ)で分身してライブをしていましたね。
なんとプロジェクションマッピングの次に流行るとも言われているみたいです!様々な場所で見られるようになるのでしょうか…!!



Dホロの仕組み

色々調べてみたのですが、どれもちょっと難しい説明ばかりでした…
・物体光(物体から反射された光)と参照光(周囲の光)を重ねて、フィルムに記録する
・フィルムに参照光のみを当てると、物体がそこにあるように見える
ということです。まあこれでもよく分からないですよね…

ホログラムの原理
(NHK ONLINE ワンポイント基礎知識「ホログラム立体」より)
Dホロはこのような仕組みで映し出されるため、
「動画の立体像を表示するには、物体光の情報(干渉縞)を高速で書換え表示できるホログラムが必要」で、「物体光の情報は非常に多くて、現在のデジタルテレビの100倍以上の情報が必要」です!
生放送などは難しそうですね…

様々な3Dホロ

スマートフォンで

CDケースと、YouTubeにある専用の映像を組み合わせれば、スマートフォンで3Dホロを見ることができます。


家庭用

また、家庭用3Dホロプロジェクター「BLEEN」もあります。
ゲームをしたり、映画を見たりできるようです。

BLEEN使用想像図
(U-NOTE 「未来を感じろ。3Dメガネ無しで3Dのホログラムを投影する次世代のプロジェクター「BLEEN」」より)

プロジェクションマッピングも、ミニサイズのものが発売されていましたが、
それと同じように、3Dホロも「身近なもの」という感覚になりますね。

触れられるホロ「Fairy Lights in Femtoseconds

このホロはなんと、触ることができます!!



レーザーで空気をプラズマ化しているようです。
空中に画面を映しだして操作する、そんな未来的なことも実現可能になりそうですね!かっこいい。

ライブ

初音ミクもライブをしていましたが、「故人のライブを3Dホロで」という取り組みが行われています。
例えばマイケルジャクソンは、2014年にビルボード・ミュージック・アワードで未発表の楽曲を「パフォーマンス」しました。
ホイットニー・ヒューストンは、2016年にライブをする予定だそうです。




また、2015年には横浜駅西口に、3DCGホログラフィックエンタテインメント常設劇場「DMM VR Theater」がオープンしています。


シアターの仕組み
(PR TIMES「世界初の3DCGホログラフィックエンタテインメント常設劇場「DMM VR Theater」より」)

オープン当初の映像をWBSか何かの番組で見た覚えがあるのですが、本当にそこに人がいるみたいで、「すごい」の一言でした。
Dメガネがいらないこと、どの角度から見ても矛盾がない事は重要ですね…
8月には、女性向け恋愛レストランゲーム「ときめきレストラン☆☆☆」に登場するアイドル達が、ここでライブをするようです!




初音ミクのような「液晶を介した存在」や、故人がライブをしているかのように見えるなんて、感動しないわけがないですよね。
アイドルアニメ等のライブは、現在は声優がキャラクターの代わりに出演することが主流ですが、
「本人たち」がライブをするなら、「キャラクターは好きだが、声優には特に興味がない」といった層に確実にウケるはずです。
更に、ライブビューイングにもこの技術が使えれば面白いと思います。
ライブを撮って、生配信で、3Dホロを映し出せたら… ライブビューイングの欠点とも言われる、「現地の迫力、熱気には敵わない」「盛り上がりに欠ける」といった問題も解消され、現地と同じ興奮を味わうことができます。

少しずつ、ショーウィンドウやライブに使用されるようになってきている3Dホロは、「もっとも新しいCGの使われ方」と言えるのではないでしょうか。更に様々な応用法も考えられ、これからの発展も期待できると考えられます。
ただ、3DCGホログラフィはVRに押され気味で、認知度があまりない気もしますが、ゴーグルやメガネをつけなくてもいいところが一番の強みだと思います。
プロジェクションマッピングのように馴染み深くなって、様々な企画が行われるようになるのが楽しみです。




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参考文献